第2章:機体モデルの書き換え機体モデルの書き換え拡張ビットマップフォーマットのテクスチャーが準備できましたが、残念ながらこれだけでは透明/半透明テクスチャーは機能しません。AF99 で作成された機体には拡張ビットマップを扱うためのバイナリーコードが埋め込まれていないためです。幸い、バイナリーコードの書き換えはとても簡単です。バイナリーエディターを起動して、目的のアドオン機体の MDLファイルを読み込んみ、透明/半透明化したいテクスチャーのファイル名を検索してください。下の図は kw_m6a_b.bmp を検索したところです。このセクションが透過化したいテクスチャーを利用してるパーツ、コンポーネント、ストラクチャーを示します。 続いて、"22 00" というバイナリー文字列が現れるまで "00 7A 00" というバイナリー文字列を検索してください。これが目指すテクスチャーのエントリーになります(ちなみに "22 00" はエントリーの終了を示すリターンコールです)。"00 7A 00" は複数(今回の例の場合は2回)現れる場合がありますので注意してください。 エントリーを見つけることができたら 7A を 20 に書き換えてください。 これでこのパーツ、コンポーネント、ストラクチャーに関するバイナリーコードの書き換えは終了です。もし同じテクスチャーを2度以上使用している場合はテクスチャーのファイル名検索から再度行って、同じ要領でエントリーを書き換えてください。そのほかにも透明/半透明化したいテクスチャーがある場合でも同様です。 実例字面のみでの解説では効果がわかりにくいかと思いますので、実例を紹介しておきます。プロペラに注目してください。左が透過化処理前、右が透過化処理後です。どちらもテクスチャーはすでに拡張ビットマップフォーマットにアップデート済みです。 プロペラは1枚の円盤にテクスチャーを貼り付けたものになっています。処理前のテクスチャーで黒の部分は透明、茶色の部分は25%透明に設定してあります。処理後に黒の部分がなくなり、茶色の部分も裏側が透けて見えているのがわかると思います。これまでも、Aircraft Animator をつかって、半透明プロペラを実現することができましたが、デフォルト機では、漫画の "効果線" で描いたようなビジュアルになっていて、なにか方法があるのだと常々思っていました。高速回転するプロペラのビジュアルとして参考になれば幸いです。 このプロペラは応用例のほんの1例に過ぎません。すぐに思いつくのはキャノピーの枠に使えそうです。それから、上記の例で2ヶ所あるエントリーのうち、最初のエントリーがプロペラの前方、2つ目が後方の透明処理を受け持っているようですので、透過現象を抑制するのに使えるかもしれません(マジックミラーみたいなものですね)。皆さん、よいアイデアがあればお知らせください。
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